What is

TeX(てふ)は、1980年頃にスタンフォード大学のDonald E. Knuth 教授が開発した文書整形システムで、特に科学,数学の分野で多く用いられています。 ワープロが画面と出力が一致する(What you see is what you get)のに対し、TeXは,コマンドによって出力形式を指定します。 したがってエディターに見える画像と、完成原稿として出力される画像とは全く一致しません。この点ではホームページで使われるHTML言語と全く同様です。例えばIE (Internet Explorer)の場合は、メニューバーの"表示"から ”ソース”を選ぶと HTMLfile を見ることが出来ますが、その画面とIEで普通に見られる画像とは全く異なっています。
 ためしにソースファイルで、”<h1>自分の名前</h1>” (<h1>は半角)とでも<Body>というコマンドの次に書いてみて、 IEの[更新]ボタンを押してみてください。IEの画面が変わって、自分の名前が大きく出るはずです。この様に<h1>〜</h1>は、「独立の行に,〜を大きく書け」 というコマンドになります。このようなコマンドと普通の文章を交互に書いていくのがTeXです。 

 さて、TeXってたくさんコマンドを覚えないと行けないみたいで難しそう−と思われたかもしれませんが、実は普通の文章をうつだけならほとんど覚える事は有りません。ワープロとほとんど同じくらい簡単です。そのうえ、TeXを使うと,普通の文章をうつ際にも全く改行やハイフネーションのことを考えなくて良いので、内容に集中できます。例えばエディターで





 とうっても、   こんにちは! とうっても、最終的な出力は全く同じです。

また、TeXはいろいろなコマンドを組み合わせる事で、0.000005mm程度の精度で、好きなところに文字を配置する事が出来ます。 例えば,この画面の「TEX」というロゴと、「ToPPageに戻る」というロゴは TeXでうった単語を、ペイントで取りこみ、それをさらに gif に変換したものです。このことから「数学のページ」等で見られる様に複雑な数式を出力出来る事は容易に理解できると思います。 しかし、また0.000005mm単位で場所を指定して数学の文章をうっていたのでは、1ページを書くのに1週間もかかってしまうでしょう。

 そのような事を避けるためにTeXには強力なマクロ言語が備わっていて、それによって原稿作成を比較的容易にする事が出来ます。 例えば上記のロゴは、それぞれ \TeX というコマンドと,

\hbox{ \large T\raisebox{-2.5pt}{\hbox{\small\kern-2pt O}} \raisebox{2pt}{\hbox{\kern-4.5pt\large P}} \hbox{\kern-5pt\large P} \raisebox{-2pt}{\hbox{\kern-7.5pt\small A}} \hbox{\kern-6pt\large G} \raisebox{-2pt}{\hbox{\kern-5pt\small E}} }\large へ戻る。}
というコマンドを打ちます。 後の方のコマンドは非常に長いですが、これをマクロを作って、例えば \top というコマンド1つで出力させる事ができます。 TeXのマクロ言語は難しいですが非常に面白く、マクロを作る事の方が原稿を書くより本業になってしまった人は数知れません!? 私も TeXを始めた二年前の7月から、3ヶ月ぐらいの間は文字どうり嵌っていて、原稿の量よりマクロの量の方が多かったです。(3ヶ月ぐらいで熱も冷めて,それ以来は殆どマクロを作っていませんが…) このホームページの殆どのマクロは、その頃作った物です。

しかもそのうえTeXはフリーソフトなので、ヴァージョンアップの度に1万円も出費する必要は有りません。ただフリーソフトなので、普通のパソコンショップでは売っていません。大きな本屋のコンピュータ関係の売り場でインストーラー入りの本を手に入れるか、Webからダウンロードするかどちらかです。ただしWebから手に入れた場合は、無料ですがインストールはやや難しくなるのが難点です。

参考書籍

  1. 「美文書作成入門」 奥村晴彦 技術評論社
  2. 「pLaTeX2e for Windows」乙部厳己・江口庄英 SoftBank社
  3. 「LaTeX自由自在」磯崎秀樹 サイエンス社

(a)は,なんと行っても初心者向きで解りやすい本です。その前にTeXをインストールしなければいけませんが、それにはWindows環境であれば (b) がソフトも、インストーラーも,秀丸のマクロも付いているので良いと思います。 辞書としても役に立ちます。しかし、マクロの作成で(自分にとって)本当に役に立ったのは(c)でした。TeXでこんな事も出来るのかっという驚きの本です。


TeXに関する情報は、例えばこちらへ。(奥村氏のホームページ)
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