[1]. 区分求積法
区間は[0,1], 関数はf で , k=1n f(k/n) のタイプ
少し長くなるので proc を使ってプログラミングします. piecewise([condition,object]) と
数列生成子「$」を組み合わせることにより n個の条件とn個の階段を一度に作りました.これを
plot::Function2d に変換し stepfunc を作りました.このままでも plot できますが「階段の枠」が見えるだけなので,それを plot::Hatch を使って塗りつぶしました.
(なお plot::Hatch は plot::Function2d か plot::Curve2d でないと受け付けません.)
   

   
f(x)=x2 で n=10, n=50 の時です.
   


   

次は n による変化が良く分かるようにアニメーションにします.そのために 返り値を plot object にして,その plot object の TimeRange 変数に渡すために 新しく time という引数を付け加えます.この引数は plot(plot object) のとき VisibleBeforeBegin=FALSE, VisibleAfterEnd=FALSE と一緒に使われて 指定された時間だけアニメーションを表示させます.例えば 「time=0..5」 とすると 「TimeRange=0..5」 となり 0から5秒の間しか表示されません. なお,Header はアニメーションにできないのでplot::Text2d に変更します. (MuPADでは 殆ど全てのobjectはアニメーションになりますが,これは数少ない例外のひとつです.)
   

time=0..10 にしていますが,VisibleBeforeBegin,VisibleAfterEnd を指定してないので,無関係です.返り値が plot object なので  「plot( )」 の形で使います.
   


数列生成子「$」を使って,stepAnimation(5,f,2..4),stepAnimation(10,f,4..6)...のような 列を作って一度にアニメーションさせます.今度は VisibleBeforeBegin,VisibleAfterEnd の値を FALSE にしているので,与えられた TimeRange の間しか表示されません.
   

[2]. 置換積分と微小面積 (その1) f(x)=2x ex2の区間[0,1]における積分をI, g(t)=et の区間[0,1] における積分をJとして 「ΔI=2xΔx,ΔJ=etΔt が微小面積として等しいこと 」 を示すCGをかきます. (ただし t=x2) まず ΔIやΔJが「正の時は微小面積を緑色」で,「負の時は青色」で表したいので myColor を定義します. f(g(x))g'(x), t=g(x), f(t) を「手動で」定義します.(f(g(x)g'(x))は合成関数なので「自動で」表すこともできます) 分割数 n を10にして xの区間[0,1]を n 等分し 「xの」分割の幅 Δx を 定義します. 「塗りつぶし」は plot::Hatch を使いますが , plot::Hatch は plot::Function2d または plot::Curve2d しか受け付けません. 1つのCanvasに入れるために plot::Scene を使って,Scene object を2つ作ります.このとき,2つの シーンの縮尺を同じにするために「手動で」 Scene のサイズを変更します.( Width,Height はそれぞれ「幅」と「高さ」を表しますが,TopMargin,BottomMargin も指定しないとうまく行かないようです.)
「Scene objects」 を「plot」すると,1つのCanvasに表示されます.
   

以上の手続きはプログラムすることもできます.しかし,Scene のサイズは(私の知る限りでは)「手動で」手直ししないといけないので,全てをプログラミングすることはできません.


[3]. 置換積分と微小面積 (その2)  f(x)=(x2-1) ex3-3x の区間[0,√3]における積分をI, g(t)=e/3 の区間[0, 0] における積分をJとして 「ΔI=(x2-1) ex3-3x) Δx, ΔJ=e/3 Δt が微小面積として等しいこと」 を示すCGをかきます. (ただし t=x3-3x) 先の例と殆ど同じですが 「x が増加しても t が減少することがある」ので,sceneB で 変域の指定に max, min を使っています.

   

[4]. cycloid の軌跡 
サイクロイド: (x,y)=(t-sin(t),1-cos(t)) の軌跡のアニメーション.
   

[5]. 面積と置換積分(その1)-cycloid と x 軸で囲まれる領域の面積と置換積分 (x,y)=(t-sin(t),1-cos(t)) において, 微小面積 yΔx=(1-cos(t))2 Δt. 「yΔx」と 「(1-cos(t))2 Δt 」 を比べて等しいことを見ます. nはtの分割数です.X(t),Y(t)はサイクロイドの式です. 微小細片の塗りつぶしは plot::Hatch(plot::Curve2d) を使います.しかし,cycloid の式は陽関数に直せないので, P(X(t),0), Q(X(t),Y(t)), R(X(t+delta),Y(t+delta)), S(X(t+delta),0) を通る閉曲線を plot::Curve を使って作ります. (Fx(t,s),Fy(t,s))は「0<s<1のとき 線分PQ」, 「1<s<2のとき 線分QR」,「2<s<3のとき 線分RS」,「3<s<4のとき 線分SP」を描きます. 下で 「s=0..3」にしているのは plot::Hatch(「plot::Curve2d object」)は自動的に閉曲線を作るからです. このCycを使って plot::Scene object の scene1 を作ります. (1-cos(t))2 Δt に関しても塗りつぶしを作りますが,こちらは陽関数なので plot::Function2d に直して plot::Hatch を使います.
   


[6]. 面積と置換積分(その2)- (x,y)=(t2+1, -t2+t+2) と x軸で囲まれる面積と置換積分
(x,y)=(t2+1,-t2+t+2) において, 微小面積 yΔx=(-t2+t+2)*(2tΔt).
「yΔx」 と 「2t(-t2+t+2) Δt 」を比べて等しいことを見ます.このとき 「yΔx」や 「2t(-t2+t+2) Δt 」
が「正のときは緑色」で,「負の時は青色で」表します.それ以外は殆ど同じです.

tの区間 「-1<t<2」 を n(=20) 個に分割しました.先の例で使ったFx(t,s),Fy(t,s)を使って P(X(t),0), Q(X(t),Y(t)), R(X(t+delta),Y(t+delta)), S(X(t+delta),0) を通る閉曲線を plot::Curve を使って作ります. この閉曲線PQRSを plot::Hatchを使って塗りつぶし,plot::Scene2d に埋め込みます. 「2t(-t2+t+2) Δt」の方は陽関数なので plot::Hatch(plot::Function2d object)で作り,plot::Scene2d に埋め込みます.
   

[7]. 面積と置換積分(その3)- C:(x,y)=(sin(t)-cos(t), sin(t)+√3cos(t)+3) で囲まれる面積と置換積分
(x,y)=(sin(t)-cos(t), sin(t)+√3cos(t)+3) において, 微小面積 yΔx=(sin(t)+√3cos(t)+3)*(cos(t)+sin(t))Δt.
「yΔx」 と 「(sin(t)+√3cos(t)+3)*(cos(t)+sin(t))Δt 」を比べて等しいことを見ます.先の例と殆ど同じです.
myColor に, x の大小が判定しずらい場合にも対応するように float を入れます.

tの区間 「0<t<2pi」 を n(=20) 個に分割しました.2つ前の例で使ったFx(t,s),Fy(t,s)を使って P(X(t),0), Q(X(t),Y(t)), R(X(t+delta),Y(t+delta)), S(X(t+delta),0) を通る閉曲線を plot::Curve を使って作ります. この閉曲線PQRSを plot::Hatchを使って塗りつぶし,plot::Scene2d に埋め込みます.
   


[8] パラメーター表示曲線の回転体
(x,y)=(sin(t)-cos(t), sin(t)+√3cos(t)) で表される曲線を x軸の周りに回転した立体の体積を細分してみる.
微小円盤の体積 ΔV=π y2 Δx=π (sin(t)+√3cos(t)+3)^2*(cos(t)+sin(t))Δt.
「π y2 Δx」 と 「π (sin(t)+√3cos(t)+3)2*(cos(t)+sin(t))Δt 」を比べて等しいことを見ます.
「MuPADのプログラムのエラーで X'(t)=0のときに不要な楕円が描かれる」ので,それに対応するために epsilon をつけた.(^_^;)

disk1は t=0..3/4π , disks2は t=3/4π..7/4π ,disks3は t=7/4π..2πにおける「円盤」の集まり.

cones1は t=0..3/4π , cones2は t=3/4π..7/4π ,cones3は t=7/4π..2πにおける円柱の「側面」の集まり.

   

円柱の側面だけを plot すると次のようになる.