Vista プリインストールパソコンに XP をインストールする
−2008年11月5日−
最近,3年ぶりに新しいパソコンが欲しくなり,Epson
Endeavor MR3500 という スリム型パソコンを買った.買った理由は
Cabri3Dや Geo3Dのような3Dのソフトが非常に重かったと言うことと,Mathematica6の「Manipulate」と言う機能がうまく使えなかったことにある.もちろん本当はGraphicCard
のよいのを買った方が安かったと思うのだが,3年も買っていないので,そろそろ 「Core2duoが欲しい」気持ちに流されてしまった.MR3500を選んだ理由は 「静かなこと
(なんと 25cmの距離で22dB! ) 」と「安いこと」である.なにせ,今は
NECの「水冷パソコン」を使っていて,それでも「もう少し静かなのが欲しい」と思っているぐらいなので,「静音」だけは譲れない.残念ながら
現在, NECでは「一体型」しか「水冷パソコン」は出していないので,一時はShop
brand にしようかとも考えたのだが,それよりも
EPSONの方が数値的には静かだったので,EPSON(VISTA
プリインストール)にした.
しかし,VISTAは重くていやなので,最初からXPに変えるつもりだった.実は「ダウングレード版」と言うのがあり,プラス1万円で,「WindowsXPのプリインストール+VISTAのRecovery
Disk」というサービスがあるのだが,「+1万円」と言うことと,「WindowsXPの製品版をもっている」ということから,「VISTAは一番安いのを買って,XPは自分でインストールしよう」と思った.しかし,これが全ての間違いの元で,丸2日間もインストールにかかってしまった.それだけでなく,フロッピードライブも4千円も出して買ったので,結局6千円を惜しんだために2日間も苦しむ羽目になってしまった.こうなると知っていれば絶対「+1万円」でXPをプリインストールしてもらったことだろう.
システム (Epson Endeavor MR3500)
CPU |
Intel Core2duo E7200 (Wolfdale) |
Northbridge |
Intel P45 rev. A3 |
Southbridge |
Intel 82801JR (ICH10R) rev. 00 |
Mother Board |
Pegatron Model MR3500 |
(Pegatron と言うのは 台湾のASUS の子会社らしい.モデル名を見ても解かるように,EPSONのために特化されたマザーのようである.)
インストールが難しかった理由.
XPのインストールが難しいのは,HardDiskが
S-ATAU(300)で,XPが S-ATAを読むドライバーを持っていないと言うことにある.そんなこと全く知らなかったので,「Stop: 0x0000007Bエラー」 が出て インストールができなくなった時は,途方にくれた.
ここから長く苦しい戦いが始まった.
WEBによると,「クリーンインストール時に 「F6」を押して ドライバーを読ませる方法」と,「(STAT互換な)IDEでインストールしてから,SATAに変更する方法」, さらに「nLiteを使って, 予め ドライバーを読み込ませたCDを作成する方法」など色々ある.私はそのうち3つ試したが,3番目だけはうまく行かなかった.ちなみにインテルの推薦しているのは,最初の「F6インストール」です.
クリーンインストール時に 「F6」を押して ドライバーを読ませる方法(Floppy Diskドライブが必要)
- 【フォーマット】 「VISTAのRecovery Disk」でCD-bootして,パーティションを切ってフォーマットしておく.(さもないとXPがインストールできない)
- 【ダウンロード】インテルの「マトリクス・ストレージ・マネージャー」のサイトに行って,リンクをたどり,「フロッピー設定ユーティリィテイ(32-bit Floppy Configuration Utility) 」と[Matrix Storage Manager をダウンロードする.[フロッピー設定ユーティリィテイ]の方を解凍すると,「iaahci.cat」,「iaahci.inf」,「iastor.cat」,「iastor.inf」,「iastor.sys」,「licence.txt」,「txtsetup.oem」が出来る.これをフロッピーの ルートドライブ
にコピーする.
- 【Biosの設定】「XPのインストールDisk」を入れて,起動する.Biosを立ち上げて,「IDE
Configuration」で,「AHCI」(RAIDの人は「RAID」)にする.
- 【F6キー】Biosを保存すると,CDbootで「Windows
install」の画面が出る.すかさず「F6」キーを,叩く.そのあと何も無かったようにファイルがロードされるが,2〜3分すると,「Select
a SCSI driver from the list」という画面になり,フロッピーに入ったドライバーのリストが出てくる.私の場合は,「AHCI」で「ICH10R」だから"Intel(R)
ICH10R SATA AHCI Controller"を選ぶ.このときリストには全ては出ないので,カーソルを下に動かして見つけないといけない. なお,「iaahci.inf」(AHCI)や「iastor.inf」(RAID)を見ると,全てのドライバーのリストを見ることが出来る.
- 【Windowsのインストール】後は簡単で,インストールが終わったら,今度は「手順2」でダウンロードしておいた「マトリクス・ストレージ・マネージャー」をWindows上でインストールする.これがインストールできれば,ハードディスクが AHCI(またはRAID)になっているということである.
フロッピーデスクドライブを買わないといけないことが問題.
さて,実はインテル のサイトでは,「bootドライブでは,途中でBiosで
HardDiskの接続方法を代えるのは良くない」と書いてある.(つまり「F6インストール」を薦めている).
また,インテルのマザーボードの場合は,「AHCIであってもRAIDに
BIOSで設定した方が良い」と言っている.
とりあえず IDE互換でインストールしてから,Windows上で,ドライバーを読ませて
AHCI(またはRAID)にする方法.
この方法は,インテルは「危険」と言っている.すなわち公式には薦められていない.そのため私はこの方法で一度成功したにもかかわらず,再度「F6インストール」でインストールしてしまった.(新車を買うと毎週洗車するのと同じ心理?) したがって
現在の私のシステムは「F6インストール」によるものです.
- 【フォーマット】 「VISTAのRecovery Disk」でCD-bootして,パーティションを切ってフォーマットしておく.
- 【ダウンロード】インテルの「マトリクス・ストレージ・マネージャー」のサイトに行って,リンクをたどり,「フロッピー設定ユーティリィテイ(32-bit Floppy Configuration Utility) 」と[Matrix Storage Manager をダウンロードする.[フロッピー設定ユーティリィテイ]の方を解凍すると,「iaahci.cat」,「iaahci.inf」,「iastor.cat」,「iastor.inf」,「iastor.sys」,「licence.txt」,「txtsetup.oem」が出来る.しかし,今度はフロッピーでなく,USBドライブや
HDにコピーしておいても良い.
- 【Biosの設定】「XPのインストールDisk」を入れて,起動する.Biosを立ち上げて,「IDE
Configuration」で,「IDE」にする.
- 【インストール】今度は 「F6」キーを押す必要はない.
WindowsXPのインストールを普通にする.
- 【ドライバーの更新】「デバイスマネージャ」から
「ICH10 Family 4 port Serial ATA Storage
Controller 1」で右クリックし「ドライバの更新」をクリックする.「一覧または特定の場所からインストールする」→「検索しないでインストールするドライバを検索する」→「ディスク使用」をクリック.ここで「互換性のあるハードウェアを表示」のチェックをはずして,「ドライバーの入っているファイル名(「iaahci.inf」(AHCI)か「iastor.inf」(RAID))を選ぶ.するとリストが現れるので,適当なドライバーを選ぶ.(私の場合は"Intel(R)
ICH10R SATA AHCI Controller"を選んだ.)「デバイスマネージャー」で確認することが出来る.
- 【Biosの設定】再起動しBios設定画面の「IDE
Configuration」で,「AHCI(またはRAID)」にする.
- 【インストール】今度は「手順2」でダウンロードしておいた「マトリクス・ストレージ・マネージャー」をWindows上でインストールする.
この方法は 「オシエル日記」から学んだ.とても簡単でしかもフロッピードライブが要らない.
この他,「IDE→AHCI」の方法としては,「WindowsXPの修復インストール」を使って,「F6インストール」と同様にして[AHCIドライバー」をインストールする方法がある.しかし「Floppy Disk Drive」が必要になるし,動作が不安定になるとの報告もある.
予め ドライバーを読み込ませたCDをn-Liteで作成する方法.(詳しくはこちらをご覧ください.)
- 【nLiteのダウンロード】フリーソフトの nLite
をここから,ダウンロードして,インストールしておく.(日本語も表示できる.)
- 【ドライバーのダウンロード】インテルの「マトリクス・ストレージ・マネージャー」のサイトに行って,リンクをたどり,「フロッピー設定ユーティリィテイ(32-bit Floppy Configuration Utility) 」と[Matrix Storage Manager をダウンロードする.[フロッピー設定ユーティリィテイ]の方を解凍すると,「iaahci.cat」,「iaahci.inf」,「iastor.cat」,「iastor.inf」,「iastor.sys」,「licence.txt」,「txtsetup.oem」が出来る.これを適当なフォルダーを作って(例えば
D:\temp\winxp nLite), 保存しておく.
- 【ドライバーの組み込み】nLiteを使って 先のドライバーを(textmode
driverとして) 統合した isoファイルを作り,これをCDに焼く.
- 【インストール】このCDを使って,普通にインストールするだけ.後は何も要らない.
これでうまく行くはずなのだが,インストールの途中で「あれー,フォントがおかしくなってきた」と思ったら「win32.sys
エラー」が出て止まってしまった.WeBで調べると,「自動インストール」の時はエラーが出るらしく,その対処法が載っていたが,「手動インストール」の時は そもそもエラーの報告がない.何故うまく行かないのか全く解からない.あきらめました.
リンク
以下のところから貴重な情報を得ることが出来ました.厚く感謝します.はっきり言って下のリンクの方がずーと詳しいです.(写真もついているし)
- [1] Service Pack 適用済みブート可能 WindowsXP
CDを作成してみよう
- タイトルどうりで,ServicePackが適用されたBootCDを簡単に作ることが出来る.絶対お勧め.
- [2] CPU-Z (www.cpuid.com/cpuz.php)
- メーカパソコンの場合は,マザーボードも チップも解からないので,ドライバーも選べません.よって,後で XPをインストールする場合でも,VISTAの動いているうちに 情報を仕入れましょう.ここからダウンロードして解凍し,ダブルクリックするだけで,システム情報が得られます.わたしも,システム情報は全てここから得ました.
- [3]マイクロソフト 「STOP 0x0000007B」 の解決法
- 「STOP 0x0000007B」エラーの原因について書いてある.
- [4] Intel Matrix Storage Manager (英語)
- ここには インテルのマザーの場合は,RAIDは「RAID
Ready」の意味で,BIOSは「AHCI]よりも「RAID」の設定にしましょうと書いてある.
- [5] Intel マトリクス・ストレージ・マネージャー (日本語)
- 「F6]インストール用の仕方が詳しく書いてある.(
「ドライバ-を見つけるには,画面をスクロールしてください」とまで親切に書いてある.) また,ここはドライバーとソフトのダウンロードの入口でもある.
- [6] DosV Power Report
- 「F6」インストールの詳しい仕方を豊富な写真つきで述べてある.
- [7] 「オシエル日記」
- Windows上での「IDE→AHCI」の変更方法を豊富な写真つきで説明されている.わたしも大変助かりました.
- [8] 懲りないねっと「はかせのブログ」
- 「Norton Ghost」を使った簡単な方法と,「IDE→AHCI」でうまく行った人のコメントが多く載せられています.
- [9] IBMの(こっそり)情報
- IBMの公式見解ではなく,あくまでも「こっそり」情報.(そんなのにリンクを張ってよいのか?!)
「IDE→AHCI」のやり方を詳しく述べてある.これによると,ドライバーを変えるだけでなく,レジストリーも変更しないといけないらしい.しかし,「危険」と思い,わたしは書き込みはしなかった.本当はしないといけないのかな?でも,Matrix
Storage Manager のソフトをインストールしている時,絶対
レジストリに書き込んでいるはずだから,不要と思う.ちなみに「F6インストール」をした後,レジストリーをチェックしてみると,キーの名前は違っていたが,同じ値を持つ項目があった.「IDE→AHCI」インストールの時も,同じ値を持つ項目が出来るかどうかはわからない.(調べてみるべきでした.)
- [10]SOFTPEDIA (英語)
- NLite というフリーのソフトを使って,「AHCIのドライバーをWindowsXPのインストールCDに合体させる方法」が紹介されている.
- [11] nLite日本語ガイド
- nLite の日本語ガイド.
- [12] EPSONのユーザーサポート
- ここからも 「F6インストール用のドライバー」や,「マトリクス・ストレージ・マネージャー」が手に入る.ただし少しバージョンが古くなる.EPSONのパソコンを持っている人(私とか)は,ここから殆ど全てのファイルをダウンロードして,インストールする必要がある.基本的には上から順にインストールする.普通と違い「サウンドドライバー」の方が,「ビデオドライバー」よりも先にインストールしないといけない.